諏訪根自子を聴く

諏訪根自子(スワネジコ)全盛期の1957年(37才)の公開録音。モノラル。
曲はバッハの無伴奏パルティータ第2番と、2台のヴァイオリンのための協奏曲。
指揮:斎藤秀夫
オーケストラ:桐朋学園オーケストラ
第二ヴァイオリン:巖本真理

戦前、天才少女としてヨーロッパに留学し、その技量と音楽性の高さが、高名な演奏家たちから絶賛された。時のドイツ第三帝国に招かれ、宣伝省のゲッペルスからストラディヴァリウス「なるもの」を贈られている。

古い録音なので、音は悪い。ホワイトノイズも聞こえる。
演奏は、、、分からない。幸か不幸か(不幸にきまっている)演奏の良し悪しを聴き分ける耳を持っていない。
が、幸いなことに収録曲がバッハだ。バッハは演奏家の腕に依らない(んなこたないか)。少なくとも録音の良し悪しに依らない。録音の悪さも、再生装置の安さも、ものともしない。
久しぶりにバッハの管弦楽曲を聴いたが、思いがけず感動してしまった。録音の古さなど、まったく気にならなかった。